●「農林二号」とは
昭和の初期に栽培され、芋焼酎の原料として用いられていたサツマイモの品種名です。
やや小さめの芋で、でんぷん質が高い原料芋ですが、今日では忘れられ、幻の品種となりました。
しかし、山元酒造では古きよき昭和の時代の芋焼酎を復活させたいと願い、自社農園でこの品種の復活を試みました。
見事、数年がかりで研究し育成させ、栽培面積を増やして試験醸造を繰り返し、ようやく発売にこぎつけました。
農林二号は昭和初期に主に栽培されていましたが、それでも昭和41年頃までは焼酎原料の主力でした。
その年に今日ではスタンダードになった黄金千貫がデビューを果たしました。
今でこそ、コガネセンガンが焼酎原材料の主力となっておりますが、以前は農林二号がその座に君臨していたというわけです。
●薩摩焼酎 農林二号
幻の品種「農林二号」を使用し、冠獄山の伏流水を仕込水に黒麹を用いて甕壺で仕込み、熟成させて逸品です。
原酒を濾過用の布袋を通す(厳寒時布漉しという製法)ことにより、黒麹独特の素朴なコクと布ごしのやわらかな口当たりがうまく調和されたバランスの良い上質な味わいに仕上がっています。
昔芋の味と香りを お湯割り、水割りでご堪能ください。
<こだわりの芋畑>
●杜氏からのコメント
日本一の焼酎造りを合言葉に、蔵人一丸となって仕込みを行っております。
農林二号の商品化は、随分と苦労をしましたが、芋焼酎のルーツを知りたい、ルーツを味わいたい、ルーツを作りたいとの願いから、完成させました。

<上中真人 杜氏>
一昔前の芋焼酎のような独特の香りと味わいを、昔芋(農林2号)で仕込むことによって再現できたと自負しています。
独特のクセがある香り(懐かしい)を感じると思います。
力強い味わいの中に、上品な旨みが口の中に広がっていくと思います。
是非、昔芋をご堪能くださいませ。